EXHIBITIONS

ジブリパークとジブリ展

2022.07.16 - 10.10

© Studio Ghibli © Kanyada

ジブリの大倉庫イメージスケッチ 宮崎吾朗画 © Studio Ghibli

「ネコバスルーム」の室内模型内観 © Studio Ghibli

「にせの館長室」の制作イメージ図 © Studio Ghibli

「ジブリのなりきり名場面展」 参考イメージ図『千と千尋の神隠し』 より © 2001 Studio Ghibli・NDDTM

サツキとメイの家 © Studio Ghibli

 2022年11月1日、「愛・地球博記念公園」内(愛知県長久手市)にジブリの世界を表現した公園施設・ジブリパークが開園する。これに先がけて、ジブリパークの全容を初公開する全国巡回展「ジブリパークとジブリ展」が、長野県立美術館を皮切りに全国5館で開催される。

 ジブリパークは、本物のアニメーションの世界を自分の足で歩き、秘密を発見する場所。制作現場を指揮する宮崎吾朗監督は「サツキとメイの家」や、「三鷹の森ジブリ美術館」などの建築物を手がけ、映画『ゲド戦記』『コクリコ坂から』『アーヤと魔女』などのアニメーション作品を生み出してきた。

 長野会場(~2022年10月10日)では、宮崎吾朗監督のこれまでの仕事と作品を振り返ると同時に、スタジオジブリの最新作ともいえる「ジブリパーク」をどのように考え、描き、つくっているのかを、初公開となる数々の制作資料とともに公開する。

 今年、ジブリパークに開園するエリアは「ジブリの大倉庫」「青春の丘」「どんどこ森」の3つ(2023年秋に新エリアが開園予定)。本展では、「ジブリの大倉庫」のなかにある映画『となりのトトロ』の世界がモチーフとなった「ネコバスルーム」も紹介。ネコバスルームの室内模型や、そこに置かれるネコバスの制作過程で使用された模型などを展示する。また、「ジブリの大倉庫」の「にせの館長室」を再現し、映画『千と千尋の神隠し』に登場する湯婆婆が執務室で仕事に没頭する姿を目にできる。さらに、来園者が映画のワンシーンのなかにいるかのような気分を味わえる「ジブリのなりきり名場面展」から、映画『千と千尋の神隠し』の体験展示も登場。主人公・千尋の気分になってカオナシと一緒に記念撮影することができる。

 もうひとつの見どころは2005年「愛・地球博」のパビリオンとして、本当に人が住める家として建てられ、ジブリパークでは「どんどこ森」のランドマークとなる「サツキとメイの家」だ。本展では、5分の1サイズでこの家を再現し、内部の写真も大公開。加えて、実際に使用された部材を使用したパーゴラ(格子状の日除け棚。作中では、サツキとメイの父の書斎のテラスに使われている)が本物と同じサイズで登場する。

 この他、昨年から今年5月にかけて、三鷹の森ジブリ美術館で開催された企画展示「アーヤと魔女」展が展示室内に再現され、スタジオジブリならではの3DCGアニメーションのつくり方や、その制作のあらましを宮崎吾朗監督自らの解説で紹介する。

 スタジオジブリのアニメーションの世界を自分の足で歩き、発見するジブリパーク。その裏側も知ることできる「ジブリパークとジブリ展」は、長野県立美術館での開催ののち、愛知県美術館(2022年10月29日~12月25日)、熊本県立美術館(2023年1月20日~3月26日)、神戸市立博物館(2023年4月15日〜6月25日)、山口県立美術館(2023年7月15日〜9月24日)へ巡回予定だ。