江口寿史イラストレーション展 彼女

　現代を生きる女性のリアルな姿を描いてきたマンガ家、イラストレーター・江口寿史。その展覧会「江口寿史イラストレーション展 彼女 —世界の誰にも描けない君の絵を描いている—」が岩手県立美術館で開催されている。

　江口は1956年生まれ。週刊少年ジャンプの『すすめ！！パイレーツ』（1977年）、『ストップ！！ひばりくん！』（1981年）など軽快なコメディで人気マンガ家としてのキャリアをスタートさせた。その後、80年代以降からはイラストレーターとしても活動。江口の描くキュートでクール、お洒落な「女の子」は多くのファンを獲得し、90年代以降は現代美人画のジャンルでも活躍している。

　2015年には、画業38年を記念した画集『KING OF POP』（玄光社）を出版。これにあわせて自身初となる全国巡回展「江口寿史展 KING OF POP」を1年半にわたり開催した。「江口寿史イラストレーション展 彼女」は2018年、金沢21世紀美術館での開催を皮切りに全国を巡回中。昨年に本展公式図録の『彼女』も刊行された。

　本展は、新作を含む、江口の45年にわたるイラストレーションの仕事から少女像・女性像だけを集めて展示。若者文化を巧みに切り取り、そして女性の美しさを追い求めてきた軌跡を、作品530点以上によって紹介する。