漏れ日の下のスパイラル・ダンス

　EUREKAで、グループ展「漏れ日の下のスパイラル・ダンス」が開催される。

　展示タイトルにある「スパイラル・ダンス」とは、多人数が手をつないで輪になりぐるぐると回転する、魔女たちの踊りのこと。集団で同じ教義を信仰するというわけではなく、各々の切実なことをそれぞれ実践する魔女たちの姿を、本展では井上絢子、稲田早紀、楊珪宋の3名のアーティストと重ねた。

　絵画制作を通して虚構と現実をまたいでもののあり方を思索する井上、身近にある草花を摘み祈りを込めて精緻に描きあげる稲田、生命の根源的な現象を探求し人体の構造をも思わせるような植物を陶でかたどる楊。会場では、植物という共通のモチーフによる一体感と、3名の独自の表現が楽しめるだろう。

　普段は別々で暮らす個々人が、踊りのひとときは同じ輪をつくり、そしてまた離れて各々の日常を生きていく。本展では、この軽やかなつながりのなかに、生活との適正な関わり方を見出すことが期待されているという。