古川諒子「セルフ・ツーリズム」

KATSUYA SUSUKI GALLERYで、古川諒子による個展「セルフ・ツーリズム」が開催されている。

　古川は1994年広島生まれ。2022年に広島市立大学大学院 芸術学研究科 油絵研究 博士前期課程を修了した。古川は、コラージュのように言葉をつなぎ合わせ、そこから浮かび上がるイメージを、絵具を滲ませて綿布に染み込ませるような技法を用いて描く。鑑賞者を包み込むように作品世界に没入させ、それぞれの記憶に絡まるように浸透していく。

　本展のタイトル「セルフ・ツーリズム」は古川の造語だ。見知らぬ土地の情報と、自身の馴染みのある土地の情報をからつくり上げた、古川による新しい旅の記録と言える新作の数々を紹介する。