EXHIBITIONS
築地仁「母型都市」
1960年代半ばより一貫して「都市」を被写体に、鋭敏な眼差しで社会と対峙してきた写真家・築地仁。思考や感情に依る言語での表現に対抗し、写真という非言語メディアを用いて世界を再解釈・再構成してきた。
築地は83〜84年にかけて「都市の変容と再生、構築と解体」をとらえるべく「母型都市」シリーズを制作。当時、作品制作ではほとんど使用されることなかった4×5インチのポラロイドフィルムで撮影し、60点を超える作品群として発表した。風景写真の枠組みを押し広げた「ニュー・トポグラフィクス」の影響を受けながら、スクラップアンドビルドが繰り返され変容し続けるバブル崩壊以前の都市に立って、その現実を図示することを試みた。
タカ・イシイギャラリーでの2度目の個展となる本展では、84年のポラロイドギャラリー(東京)での出品作より約25点が展示される。タイトルの「母型都市」は、活版印刷に不可欠な個々の活字を鋳造する際に用いる金属製の鋳型を指す「母型」から着想したもの。変化していく都市の様相の一片一片をポラロイドで鋳造し刻印するように撮影し、質量をもって纏めることで、都市の構成要素と全体像が描き出されている。
築地は83〜84年にかけて「都市の変容と再生、構築と解体」をとらえるべく「母型都市」シリーズを制作。当時、作品制作ではほとんど使用されることなかった4×5インチのポラロイドフィルムで撮影し、60点を超える作品群として発表した。風景写真の枠組みを押し広げた「ニュー・トポグラフィクス」の影響を受けながら、スクラップアンドビルドが繰り返され変容し続けるバブル崩壊以前の都市に立って、その現実を図示することを試みた。
タカ・イシイギャラリーでの2度目の個展となる本展では、84年のポラロイドギャラリー(東京)での出品作より約25点が展示される。タイトルの「母型都市」は、活版印刷に不可欠な個々の活字を鋳造する際に用いる金属製の鋳型を指す「母型」から着想したもの。変化していく都市の様相の一片一片をポラロイドで鋳造し刻印するように撮影し、質量をもって纏めることで、都市の構成要素と全体像が描き出されている。