EXHIBITIONS

石からうまれた仏たち

―永青文庫の東洋彫刻コレクション―

2019.01.12 - 04.10

菩薩半跏思惟像 中国 北魏時代(6世紀前半) 永青文庫蔵 重要文化財

如来坐像  中国 唐時代(8世紀前半)  永青文庫蔵 重要文化財

双観音菩薩立像 中国 北斉時代 天保8(557)年 個人蔵

 700年の歴史を持つ細川家伝来の美術工芸品、歴史資料を保存・公開する永青文庫。しかしアジアの様々な仏像を所蔵していることは、あまり知られていない。

 同館設立者の細川護立(もりたつ、細川家16代・1883~1970)は東洋美術に広く関心を寄せていたことから、中国考古や陶磁器だけでなく、中国の石仏・金銅仏、またインドや東南アジアの彫刻もコレクションに加えた。とりわけ北魏から唐時代におよぶ中国彫刻は、近代日本においていち早く中国美術を紹介・蒐集した早崎稉吉(はやさき・こうきち)の旧蔵品が大半を占め、各時代の特徴を表した重要な像も多く含まれている。

 本展では、これら東洋彫刻コレクションの調査の成果に基づき、《菩薩半跏思惟像(ぼさつはんかしいぞう)》や《如来坐像(にょらいざぞう)》(いずれも重要文化財)をはじめとする中国彫刻と、ほとんどが初公開となるインド彫刻を一堂に紹介。個人蔵の貴重な中国金銅仏も特別に展示し、昨今注目を集める日本の仏像の源流とも言える中国・インド彫刻を紹介する。