EXHIBITIONS

ジョナス・メカス展

2020.08.28 - 09.12

ジョナス・メカス Dallesandro(star of several of Warhol movies... carries John Kennedy jr., South Hampton beach. 1971) 1972(Printed in 1999)

ジョナス・メカス わが街ニューヨークに捧げるラブ・レター 2005 摺り=石田了一工房・石田了一 版画掌誌『ときの忘れもの 第5号 ジョナス・メカス/日和崎尊夫』A版-A、A版-B、B版に挿入

 2019年に惜しまれながら逝去した、前衛的な自主映画の伝道者ジョナス・メカス。ときの忘れものでは、「追悼 ジョナス・メカス上映会」を開催し、その死を悼んだ。今回は写真と版画作品に焦点を当てた展示を行う。

 メカスは1922年リトアニア生まれ。ソ連に次いでナチス・ドイツがリトアニアを占領し、強制収容所に送られるが、45年収容所を脱走。難民キャンプを転々とし、49年アメリカに亡命し、16ミリカメラで自分の周りの日常を日記のように撮り始める。65年『営倉』がヴェネチア映画祭で最優秀賞を受賞。89年、ニューヨークにアンソロジー・フィルム・アーカイヴズを設立する。

 83年に初来日。メカスは映像を志す人々にとって遠い存在のような人物だが、前衛映画の蒐集保存のための美術館建設計画を進めていた頃は資金不足に苦しんでいた。それを助けようと、現代版画センターがメカスを日本に招き、初めての版画7点を制作。これをきっかけに縁を結び、2005年にはときの忘れものでの4度目の個展のために来日した。

 本展では、ときの忘れもののためにメカスが手がけた写真や初期の版画作品約20点を紹介。ギャラリー(予約制)とウェブサイトにて公開する。