EXHIBITIONS

後藤有美「見立てるということ」

後藤有美 Modern Vanitas

 後藤有美は1997年宮城県生まれ。2019年東北芸術工科大学芸術学部美術科工芸コース卒業。西洋の静物画に描かれた花瓶や壺を実際にかたちづくり、PCのディスプレイを通して参照した絵画の陶磁器以外の部分を、自作の陶磁器に落とし込んだ作品を制作。「事物は何かの集合によりかたちづくられる」という視点を根底に据えながら、陶芸と絵画を行き来できる表現を模索している。

 本展では、ディスプレイ上の画像を構成するピクセルの集まりが、練込のように見えたことをきっかけに、陶芸と絵画を重ね始めた18年当初の作品を展示。加えて、新作の絵画と、「接することで形成される線」に着目した意欲作を発表する。

 なおギャラリー キドプレスのウェブサイトでは、「見立てるということ」展の開催に至るまでについて、小金沢智(キュレーター/東北芸術工科大学芸術学部日本画コース専任講師)の寄稿を読むことができる。