• HOME
  • 展覧会
  • 山梨
  • 崇高なる造形-日本刀 名刀と名作から識る武士の美学-
EXHIBITIONS

崇高なる造形-日本刀 名刀と名作から識る武士の美学-

ミュージアム都留
2020.11.07 - 2021.01.24

堀川国広 刀 重要美術品
銘:日州古屋之住國廣作 天正六年八月彼岸
桃山時代 刃長87.9cm

長曽祢虎徹 蓬莱山虎徹 短刀 重要美術品
銘:八幡大菩薩 天照皇大神宮 春日大明神
興里彫物同作真鍛作之
江戸時代前期 刃長29.4cm 戸田松平家伝来

金家作 堂塔山水図鐔
銘:山城国伏見住金家 桃山時代
鉄地変り形高彫金銀象嵌 黒田家伝来

林又七作 武鑑透二重唐草図鐔 重要文化財
銘:又七 鉄地菊形金銀布目象嵌 八代松井家伝来

宮本武蔵 左右海鼠透鐔 重要美術品
無銘 鉄地二つ木瓜形

 全国から刀剣・刀装具の名品が集う特別展「崇高なる造形-日本刀 名刀と名作から識る武士の美学」が、山梨のミュージアム都留で開催される。

 日本刀の魅力に迫る本展は、刀剣では、名物「武蔵正宗」(公益財団法人日本美術刀剣保存協会蔵)、「村正(有栖川宮熾仁親王所持)」(同財団蔵)など、平安時代末期〜幕末までの代表的な刀剣を展示。日本三刀の1振で、数多くの名刀を世に送り出した長曽祢虎徹による短刀「蓬莱山虎徹」や、新刀の祖と言われる桃山時代の刀工・堀川国廣の初期の代表作であり、「国廣」のなかでも最大の長さの刀も並ぶ(いずれも重要美術品)。

 さらに、東西の鐔工の最高峰「信家」と「金家」の名品が、史上初めて一堂に集結。「信家」と「金家」それぞれ12点出展されるほか、刀装具では林又七による「紋散透鐔(武鑑透二重唐草図鐔)」(重要文化財)をはじめとした代表的な金工による作品や、宮本武蔵が自ら打った鐔のなかで唯一の重要美術品にあたり、その武道の真髄に対峙するような《左右海鼠透鐔》などを紹介する。

 古来、災いや邪気を払う神器であり、戦国時代には武士の精神を宿した日本刀。本展では、芸術作品としても魅力を放つ日本刀の本来あるべき姿を鑑賞できるよう、これまでにない試みとして、すべての刀剣は拵(こしらえ)とともに、希少な大名家などの旧幕時代の刀掛けにかけて展示する。