EXHIBITIONS
アペルト13
高橋治希「園林」
若手作家を中心に個展形式で取り上げる展覧会シリーズ「アペルト」の今回は、石川県出身のアーティスト・高橋治希(たかはし・はるき)を紹介する。
高橋は1971年金沢市生まれ、同地在住。東京藝術大学にて油画を専攻し、土を用いたインスタレーション作品や、フィールドワークに基づく風景をつなぐプロジェクトなどを展開。2002年に出身地・金沢に戻ったことをきっかけに、九谷焼を用いたインスタレーションを開始する。その過程で、社会に対して声高に叫ぶ作品ではなく、より個人的な作品との出会いを生み出したいと中国に古くから伝わる庭「園林」に行き着き、庭園のもつ東洋的な空間思想とインスタレーションの関係についてのリサーチと作品制作を進めている。
園林は、自然を素材としながらも決して自然ではなく、複雑な思想を映し出し、見る人を想定しながら造形される「作品」。高橋が金沢21世紀美術館につくり出す「園」には、水、山、光と闇、そして何種にも及ぶ野草がある。光を透過する白磁の、硬質さともろさを併せ持つ風景は、人生の儚さや消えてはまた巡る記憶の数々を一層強く意識させるだろう。
高橋は、西洋の美術史の文脈から意識的に離れ、見る人それぞれの精神性を映し出す園林を展示空間に創造し、東洋的なインスタレーション作品のあり方の追究を試みる。
高橋は1971年金沢市生まれ、同地在住。東京藝術大学にて油画を専攻し、土を用いたインスタレーション作品や、フィールドワークに基づく風景をつなぐプロジェクトなどを展開。2002年に出身地・金沢に戻ったことをきっかけに、九谷焼を用いたインスタレーションを開始する。その過程で、社会に対して声高に叫ぶ作品ではなく、より個人的な作品との出会いを生み出したいと中国に古くから伝わる庭「園林」に行き着き、庭園のもつ東洋的な空間思想とインスタレーションの関係についてのリサーチと作品制作を進めている。
園林は、自然を素材としながらも決して自然ではなく、複雑な思想を映し出し、見る人を想定しながら造形される「作品」。高橋が金沢21世紀美術館につくり出す「園」には、水、山、光と闇、そして何種にも及ぶ野草がある。光を透過する白磁の、硬質さともろさを併せ持つ風景は、人生の儚さや消えてはまた巡る記憶の数々を一層強く意識させるだろう。
高橋は、西洋の美術史の文脈から意識的に離れ、見る人それぞれの精神性を映し出す園林を展示空間に創造し、東洋的なインスタレーション作品のあり方の追究を試みる。