髙柳恵里「デモンストレーション」

　アーティストの髙柳恵里が、TALION GALLERYでは4年ぶりとなる個展「デモンストレーション」を開催。本展では「デモンストレーション」をテーマとした新作を発表する。

　髙柳は1962年神奈川県生まれ。イタリア政府給費留学（ブレラ国立美術学院）を経て、多摩美術大学絵画科油画専攻卒業、同大学大学院美術研究科修了。事物や状況とわかちがたく結びついた認識のテクスチュアリティを解きほぐす一貫した制作態度により、立体、インスタレーション、写真、ドローイングなどの様々な表現形態において、ラディカルで脱臼的な展開を30年以上にわたって見せ続けてきた。

　新作のタイトルに冠した「デモンストレーション」とは、実演、立証、論証といった意味を持ち、示威的行動を含意する言葉。最小限の身振りや演出、配置によって、所与の世界を塗り替えてきた髙柳は本展において、展覧会で作品を展示することを「デモンストレーション」と見ることで、そこに示されるあからさまな現実に直面することを企図している。