2019.2.7

新たに旧石器時代のコーナーも。歴博が第1展示室「先史・古代」をリニューアル

千葉県佐倉市の国立歴史民俗博物館が、総合展示第1展示室「先史・古代」を3月19日にリニューアルオープンする。1983年の開館以来、初めて展示を大きく見直す機会となる。

日本最古の土偶(複製) / 左:三重県粥見井尻遺跡出土(原品:三重県埋蔵文化財センター) 右:滋賀県相谷熊原遺跡出土(原品:滋賀県教育委員会) 国立歴史民俗博物館蔵
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 千葉県佐倉市の国立歴史民俗博物館が、総合展示第1展示室「先史・古代」を3月19日にリニューアルオープンする。これは1983年の開館以来、展示を大きく見直す初の機会となる。

 対象とされる時代は、3万7千年前に日本列島に人類が出現してから、7世紀末~8世紀初頭に古代国家「日本」が成立し、10世紀に中世の姿を見せ始めるまでの約3万6千年間。

漢代各種印 / 金・銀・銅(模造) 国立歴史民俗博物館蔵

 今回のリニューアルで、これまでの展示にはなかった旧石器時代のコーナーを新設するとともに、「倭の登場」「倭の前方後円墳と東アジア」「古代国家と列島世界」をはじめとする時代区分にとらわれない6つの大きなテーマと、「沖ノ島」「正倉院文書」といった2つの副室テーマで構成するという。 

 加えて、民衆生活史、環境史、国際交流という3つの基調テーマと、多様性と現代的視点という2つの視点をもとに、中国/朝鮮半島や、北海道/沖縄との関係も重視した展示も予定されている今回のリニューアル。同館の研究によって明らかにされた先史時代の新たな年代観に基づき、開館時には不明だった調査成果を踏まえての歴史展示となる。

縄文中期の土器 / 左2点:山梨県柳田遺跡出土 右2点:北関東出土 国立歴史民俗博物館蔵