写真で蘇るソール・ライターの
アトリエ。フランソワ・アラールによる個展開催
フランスの建築写真家、フランソワ・アラールが、写真家のソール・ライターのアトリエを撮影した作品をまとめた写真集を刊行。これに合わせて恵比寿・POSTで10月12日から29日まで展覧会が開催される。
建築写真家のフランソワ・アラールは1961年フランス生まれ。過去にはロバート・ラウシェンバーグ、サイ・トゥオンブリー、ルイジ・ギッリといったアーティストの自宅を撮影し、現在は世界的なインテリア誌やファッション誌で活躍している。
今回アラールが撮影したのは、写真家で画家のソール・ライターのアトリエ兼住居。ライターは、ニューヨークのイーストヴィレッジにあるこのアパートメントで55年以上を過ごし、独特の色彩感覚でストリートの風景を切り取った作品の多くがここから生まれた。
ライターがこの世を去って2年後の2015年に撮影された写真には、朽ちた壁や空っぽのクローゼットとともに、遺されたわずかな私物や作品が写り込み、ライターがまだそこにいるかのような気配を漂わせる。
本シリーズは、スウェーデンとパリを拠点とする出版社「LIBRARYMAN」より写真集『Saul Leiter』として1500部限定で刊行され、会場では日本限定版として制作されたスペシャル・エディションも販売。また、写真集の刊行と展覧会に合わせてアラール本人も初来日し、トークイベントやサイン会が行われる。