中国におけるソーシャリー・エンゲージド・アートの現在とは? ジェン・ボー(鄭波)によるレクチャーが京都で開催
香港在住のアーティスト、ジェン・ボー(鄭波)による中国のソーシャリー・エンゲージド・アートについてのレクチャーが、京都市立芸術大学ギャラリー@KCUAで2019年1月27日に行われる。なお、ジェンは6月から同ギャラリーで個展を開催予定。
ジェン・ボーは1974年北京生まれ、現在は香港在住。研究者、文筆家としても活動し、中国のソーシャリー・エンゲージド・アートにおいて注目を集めるアーティストのひとりだ。
ジェンは社会的に周縁化された集団や雑草などの植物に注目し、それらを政治的な歴史や過去の事物の調査と結びつける制作を行ってきた。主なグループ展に「第11回台北ビエンナーレ」(台北市立美術館、台北、2018)、「マニフェスタ 12」(パレルモ、イタリア、2018)、「第11回上海ビエンナーレ」(上海当代美術博物館、上海、2016)などがある。
アーティストとしての活動に加え、ジェンは中国のソーシャリー・エンゲージド・アートをアーカイブするためのオンラインプラットフォームであるSEACHINA(socially engaged art in contemporary china)を立ち上げるなど、その研究や教育にも携わっている。
過去40年で劇的な変化を遂げ、豊かになるいっぽうで複雑な社会問題に直面している中国。今回のレクチャーでジェンは、そんな中国におけるソーシャリー・エンゲージド・アートの代表的なプロジェクトについて議論を行う予定。アーティストがプロジェクトに取り組んだ理由だけでなく、彼らがどのようにアイデアを発展させ、作品をアートシーンに接続していったかにも焦点を当てる。
なお今回のレクチャーは、ジェンが2019年6月から同ギャラリーで開催予定の個展に先駆けて行われるもの。展覧会もあわせてチェックしたい。