「表現の不自由展・その後」、展示再開に向けた協議が継続中。大村知事「全面再開がミッション」
「あいちトリエンナーレ2019」で8月3日をもって展示中止となった「表現の不自由展・その後」。大村秀章愛知県知事はその展示再開に向けた協議が、10月7日現在も継続されていると明かした。
大村秀章愛知県知事は10月7日の記者会見で、「あいちトリエンナーレ2019」における「表現の不自由展・その後」の展示再開について、現時点でも協議中であることを明かした
「不自由展」の展示再開については、トリエンナーレ実行委員会と不自由展実行委員会が9月30日に合意したもの。大村知事は再開にあたって「犯罪や混乱を誘発しないように双方協力する」「安全維持のため事前予約の整理券方式とする」「 開会時のキュレーション(展示内容)と一貫性を保持し、必要に応じて(来場者に対して)エデュケーションプログラムなど別途実施する」「愛知県庁は来場者に中間報告の内容などをあらかじめ伝える」の4つを条件として提示。不自由展実行委員会がこれを飲むかたちで展示再開に向けた協議が進められてきた。
当初、展示再開は10月6日〜8日のいずれかとなる予定だったが、7日時点でもトリエンナーレ実行委員会と不自由展実行委員会の協議は継続。双方が現場のセキュリティ確保について具体案を出しあっており、知事は金属探知機や手荷物検査などの導入についても言及した。
芸術監督・津田大介は、5〜6日に行われたトリエンナーレの国際フォーラムで、8日の再開ができなければ作家のボイコットが起こりトリエンナーレ自体が終了に追い込まれるのではないかとの考えを示したが、大村知事はこれについては「津田さんの個人的なお考え。芸術監督の立場として全面再開したいのは当たり前だと思う」としながら、再開については次のように意気込みを語った。「私としても実行委員会会長として円満なかたちで全面再開したい。イレギュラーなかたちでの終了ではなく、全面再開が実行委員会のミッション」。