国宝《待庵》の修復過程を撮影。写真集『土壁と杮ー妙喜庵 待庵 書院及び茶室待庵保存修理の写真記録』をチェック
2018年6月に発生した大阪府北部地震の影響で、23年ぶりとなる土壁と杮葺屋根の修復が行われた国宝茶室《待庵》。写真家・田村尚子が撮影した《待庵》の修復過程の写真と、写真家・古川泰造による竣工後の写真で構成された写真集『土壁と杮ー妙喜庵 待庵 書院及び茶室待庵保存修理の写真記録』(ヴュッター公園)に注目が集まっている。
千利休が築いた現存する唯一の茶室であり、現在4棟しかない国宝茶室のひとつにも数えられる《待庵》。2018年6月に発生した大阪府北部地震の影響で、土壁の一部に亀裂が入ったことをきっかけに、23年ぶりとなる土壁と杮葺屋根の修復が行われた。
その《待庵》をテーマに、写真家・田村尚子がその修復の過程を撮影した写真と、古川泰造による竣工写真で構成された写真集『土壁と杮ー妙喜庵 待庵 書院及び茶室待庵保存修理の写真記録』(ヴュッター公園)が11月1日に刊行された。
本書には、妙喜庵住職や専門家が書き下ろしたテキストや図面に加え、14年に行われた建築家であり建築史家の中村昌生と、数寄屋大工棟梁の齋藤光義の対談も収録されている。
11月21日には、本書に深く携わった田村と建築家・藤森照信による刊行を記念したトークイベントが、GINZA SIX内の銀座 蔦屋書店で開催される。こちらもあわせてチェックしてほしい。