ブリティッシュ・エアウェイズがアートコレクションの一部を売却。新型コロナ危機回避のため
新型コロナウイルスの影響で莫大なダメージを受けている航空旅行業界。イギリス最大の航空会社であるブリティッシュ・エアウェイズが、その危機を乗り越えるために自社のアートコレクションの一部を売却していることがわかった。
イギリス最大の航空会社であるブリティッシュ・エアウェイズが、新型コロナウイルス危機を乗り越えるために自社のアートコレクションの一部を売却していることがわかった。
ロンドンのイブニング・スタンダード紙によれば、同社のコレクションには、ダミアン・ハーストやピーター・ドイグなどイギリスを代表するアーティストの作品が含まれている。今回は、約10点の作品がオークションに出品されており、なかには100万ポンド(約1億3400万円)以上と推定されるブリジット・ライリーの作品もある。
新型コロナウイルスの影響により、同社は数千人の人員削減も計画。今回の作品売却について同社の関係者は、「私たちはとても暗いところにいる」としつつ、「船が沈んでいくと、これらすべてのものを保持することはできない」とコメントしている。
BBCの報道によると、同社は現代美術を支持するイギリスの大企業のひとつであり、1996年〜2012年のあいだに、ロンドンに拠点を置くキュレーターグループ「Artwise」の協力を得て1500点以上の作品を購入したという。
ArtwiseはBBCに対し、「BA(ブリティッシュ・エアウェイズ)アートコレクションの重要な作品がオークションに出品されるのを見るのは、とても悲しいことだ。このコレクションは当時、非常に高く評価され、航空業界では初めてのものだった」としながら、「しかし私たちは、いまがかつてない時代であることを理解している」と述べている。