毎日オークションにクールベ、ドゥカン、カバネルら希少な絵画が出品。下見会では誰もが実作を観覧可能
1月22日に開催される毎日オークションで、クールベ、ドゥカン、カバネルを始めとした19世紀のヨーロッパ絵画の佳作が出品。下見会では出品作品を見ることもできる。
日本を代表するオークションハウスのひとつである毎日オークション。1月22日に開催される同社の第695回メイン・オークションで、個人の蒐集品を含む19世紀ヨーロッパ絵画の貴重なコレクションが出品される。
産業革命後の工業化を経験した19世紀のヨーロッパでは、芸術家たちが都市には見出すことのできない悠久の美を、自然や農村のなかに求めた。のちの近代絵画史を形成する様々な芸術運動が胎動したこの時代の熱をいまに伝える希少な絵画が、今回のセールでは出品される。
1855年のパリ万国博覧会に出展されたアレクサンドル=ガブリエル・ドゥカン《アナトリア風景》(1855)や、フランスで芸術革新運動の揺籃となったバルビゾン派の画家たちの作品、またオルセー美術館に収蔵された作品と同モチーフとなる、写実への強烈な希求を示したギュスターヴ・クールベの《ピュイ・ノワール》などが出品。
さらにアカデミズムの大家であるアレクサンドル・カバネルによるダンテ『神曲』の男女の悲恋をモチーフとした《パオロとフランチェスカ》(1870)も出品されるなど、希少かつ贅沢な機会となる。
上記の近代ヨーロッパ絵画のほか、パブロ・ピカソやマルク・シャガール、ピエール=オーギュスト・ルノアールといった西洋巨匠の絵画から、葛飾北斎の肉筆や藤田嗣治、有元利夫の本画といった国内作家のマスターピースも出品。さらに現代美術でも奈良美智や草間彌生、李禹煥のタブローといった一流作家の作品が揃う。
全出品作を誰もが見ることのできる下見会は、1月20日~1月22の期間で開催。また、オークションも事前登録をすれば誰もが参加できる公開型となっている。劇的な変動をみた時代に、美術を通して世界をとらえようとした画家たちの競演を、この機会に楽しんでみてはいかがだろうか。