EXHIBITIONS

サム・フリードマン「Room Service」

The Mass
2022.05.28 - 06.26

サム・フリードマン Untitled 2022
Acrylic on Canvas, 1981mm diameter tondo, (SAF614)
Courtesy of the Artist and Library Street Collective

サム・フリードマン Untitled 2022
Acrylic on Canvas, 1397 x 2794mm,(SAF626)
Courtesy of the Artist and Library Street Collective

サム・フリードマン Untitled 2022
Acrylic on Canvas, Set of six 610mm diameter tondos(SAF616)
Courtesy of the Artist and Library Street Collective

サム・フリードマン Untitled 2022
Acrylic on Canvas,1219 x 1219mm,(SAF620)
Courtesy of the Artist and Library Street Collective

 The Massは、ニューヨーク在住のアーティスト、サム・フリードマンの日本初個展「Room Service」を開催する。

 フリードマン1984年生まれ。ニューヨークのプラット・アート・インスティテュートでイラストレーションとタイポグラフィーを学ぶ。卒業後、様々な仕事を経て、アーティストKAWSのスタジオ・マネージャーとなる。その後、単独で活動を開始し、これまでに米国、ヨーロッパ、アジアで展覧会を開催している。

 滑らかで流れるようなラインの繊細さと色彩のグラデーションが特徴的なフリードマンの作品は、キャンバスの表面上で抽象的なフォルムのハーモニーを奏でている。形式的な美学を根源とした絵画アプローチを続けるキャンバス作品は、自然界に見られる有機的な要素や質感を反映した抽象的な表現となっており、自身が住んでいるニューヨーク州北部の自然の風景にもインスピレーションを受けている。また作品が展開するにつれて、つねに画面上でのアプローチを変え、自身の頭のなかにあるイメージをキャンバスに描き出すことを試みている。

 本展では、フリードマンが現在制作中の「Cave Paintings」シリーズから、すべて新作となるキャンバス作品を発表する。

「Cave Paintings」シリーズは、フリードマンの初期の具象作品のなかで生まれ、抽象化との反復のなかで継続し、そのスタイルを確立してきた。展示を重ねるごとにフリードマンのプロセスの微妙な変化を見ることができ、その実践の継続的な特質により、これらの変化は抽象と表現の間を循環的に行き来し、方法論的、反復的でありながら自由で自発的なものとなっている。このプロセスについてフリードマンは、自分の作品はある地点から始まり、そこからアイディアの成長に合わせて構築・調整をしていくが、しばしば 「絵画が(自分自身を)支配するようになる」と言葉に残している。

 本展では、大型の円形キャンバスを含む大作を展示し、フリードマンの絵画制作の循環的な性質と同様に、複数のキャンバスに描かれた小さなスケールの連作も公開される。