佐竹邦子展「不可視領域 Invisible Area」

　ギャルリー東京ユマニテでは、佐竹邦子による個展「不可視領域 Invisible Area」が開催されている。

　佐竹は1997年に多摩美術大学大学院美術研究科絵画（版画コース）を修了。大学院修了後から精力的に国内外の展覧会で発表し、多くの版画賞を受賞。いま注目される版画家のひとりとして活躍し、現在は同大学美術学部版画コースで教授も務めている。

　佐竹は「木によるリトグラフ」という独特の版画技法を用いて制作。1メートルもの大判の作品も多く、スピード感あるユニークな作風が特徴だ。さらに国内外の美術館、大学などでもワークショップを行い、オリジナリティあふれる技法と作品はますます広がりを見せている。

　前回の個展では新しい試みであったフレスコ作品を発表した佐竹だが、今回は7年ぶりに新作版画を発表。日々描き続けるドローイングから生まれる幾層にも施された画面からは、新たな可視化されたイメージが広がる。