EXHIBITIONS

落合陽一 × 若佐慎一

ぐわぐわぬるぬる:森からいづる不可視な境界線を廻って

2022.09.01 - 09.25
 落合陽一と若佐慎一の2人展「ぐわぐわぬるぬる:森からいづる不可視な境界線を廻って」が、Karimoku Commons Tokyo(1階ギャラリースペース)で開催される。

 2010年頃より作家活動を始めた落合は、境界領域における物化や変換、質量への憧憬をモチーフに作品を展開。いっぽう若佐は、広島市立大学大学院修士課程(日本画)を修了し、日本の風土と宗教観をテーマにマンガやゲーム、アニメの特徴とされる要素を作品内に取り込み制作を行ってきた。また2人は、デザイナーの串野真也とともに立ち上げたファッションブランド「凄い若い」としても活動している。

 今回の展覧会は、若佐とかねてから親交があったカリモク家具のアドバイザー・藤本美紗子(inu合同会社)と出会ったことをきっかけに始まった。

 本展ではカリモク家具の工場内で家具制作の過程で発生する端材に若佐が着目し、その在り方について思索するなかで、森、ひいては自然と日本人の間にある宗教観や日本人の根幹を成すと言われるアニミズムという生命観について再考する。

 これらの考えを通して森と人との関係性のなかにある「見えないモノ」という存在を展示コンセプトに掲げ、落合と若佐の、それぞれが木を用いた新作を展示。世界に潜む多様な関係性をアーティストの目線で切り取った展覧会となる。