EXHIBITIONS
信じるココロ ―信仰・迷信・噂話
太田記念美術館は、「信じる」をキーワードに浮世絵を読み解く展覧会「信じるココロ ―信仰・迷信・噂話」を開催する。
様々な民間信仰が庶民に親しまれていた江戸時代。浅草寺のような大寺院から町中の稲荷社まで、多数の寺社で毎月のように行われた縁日や、出開帳のようなイベントは数多くの人々で賑わった。また庶民の関心は江戸市中にとどまらず、近場では江ノ島の弁財天や大山石尊社、遠方では富士山から伊勢神宮まで、人々は信仰のみならず行楽も兼ねて江戸の外へと繰り出した。
流行り廃りが激しいのも江戸庶民の信仰の特徴だ。例えば、1849(嘉永2)年に回向院で出開帳が行われた於竹如来(おたけにょらい)など、一過性の大ブームを巻き起こした神仏は、移ろいやすい江戸庶民の信仰を象徴するものとして流行神とも呼ばれた。当時の最新の世相を描いた浮世絵は、こうした流行を現代のSNSのように人々に伝え、拡散する役割を果たした。
本展では、歌川国芳ら絵師たちが描いた流行神の浮世絵を展示。また鯰が地震を起こすという迷信に基づいた「鯰絵」や、人魚が現れたという怪しげなニュースを描いた作品まで、「信じる」をキーワードに様々な浮世絵を紹介する。
様々な民間信仰が庶民に親しまれていた江戸時代。浅草寺のような大寺院から町中の稲荷社まで、多数の寺社で毎月のように行われた縁日や、出開帳のようなイベントは数多くの人々で賑わった。また庶民の関心は江戸市中にとどまらず、近場では江ノ島の弁財天や大山石尊社、遠方では富士山から伊勢神宮まで、人々は信仰のみならず行楽も兼ねて江戸の外へと繰り出した。
流行り廃りが激しいのも江戸庶民の信仰の特徴だ。例えば、1849(嘉永2)年に回向院で出開帳が行われた於竹如来(おたけにょらい)など、一過性の大ブームを巻き起こした神仏は、移ろいやすい江戸庶民の信仰を象徴するものとして流行神とも呼ばれた。当時の最新の世相を描いた浮世絵は、こうした流行を現代のSNSのように人々に伝え、拡散する役割を果たした。
本展では、歌川国芳ら絵師たちが描いた流行神の浮世絵を展示。また鯰が地震を起こすという迷信に基づいた「鯰絵」や、人魚が現れたという怪しげなニュースを描いた作品まで、「信じる」をキーワードに様々な浮世絵を紹介する。