EXHIBITIONS

宮崎啓太「そのことの相対性」

2022.04.19 - 05.28

©︎ Keita Miyazaki MAHO KUBOTA GALLERY

展示風景より ©︎ Keita Miyazaki MAHO KUBOTA GALLERY

宮崎啓太 衝突の歴史 2022 ©︎ Keita Miyazaki MAHO KUBOTA GALLERY

宮崎啓太 核の実 2022 ©︎ Keita Miyazaki MAHO KUBOTA GALLERY

宮崎啓太 エメラルドの表象 2022 ©︎ Keita Miyazaki MAHO KUBOTA GALLERY

 ロンドンを主な拠点に活動する宮崎啓太の新作個展「そのことの相対性」が、MAHO KUBOTA GALLERYで開催される。

 宮﨑は東京都出身。2013年ロイヤル・カレッジ・オブ・アート、ロンドン、スカルプチャー修士課程修了、15年東京藝術大学大学院美術研究科後期博士課程修了。東京藝術大学で学んだのち、イギリスのロイヤル・カレッジ・オブ・アートでMAを取得し、帰国後に東京藝術大学にて博士号を取得した。

 ロンドンと東京都、2つの大都市圏に拠点を構え制作する宮崎。古い自動車の排気系部品を組み上げた構造体に、紙やフェルトなどの柔らかい素材を組み合わせた作品は前にしたとき、まずその流麗な重厚感に目を奪われる。自動車のパーツという剛の素材と折り紙の手法を採用した布の造形物との組み合わせによる彫刻の造形性は、アンソニー・カロやリチャード・ディーコンらのイギリスの現代彫刻の巨匠の伝統を汲むもので、彫刻にときにサウンド機能を組み合わせるなどし、軽やかな現代性を混在させている。

「そのことの相対性」と題された本展では、ギャラリーの壁を覆うタブローのような広がりを見せる大作と、カラフルな造形要素を組み合わせた自立式の作品、そして小品2点の計4点の新作が展示される。いずれも宮崎の作品の特徴である、古い自動車の部品に紙やフェルトの造形物を組み合わせて展開される、重厚感と優雅さが共存する作品となる。