EXHIBITIONS

上野の森美術館所蔵作品より

野田哲也の版画-Ⅱ 包み込まれて

Tetsuya Noda’s Print Works II: Wrapping or Unwrapping - From The Ueno Royal Museum Collection -

野田哲也 日記 1975年7月1日 1975

 上野の森美術館ギャラリーでは、全3回の小企画展「野田哲也の版画」を開催。同館が所蔵している作品のなかから、日本を代表する版画家のひとり・野田哲也の「日記シリーズ」を紹介する。

 野田は1940年生まれ、熊本県出身。1968年から現在までライフワークとして、「日記シリーズ」の制作を続けてきた。同名シリーズは、身の回りの風景や家族を題材に、つねに客観的な視線で日常のワンシーンを切り取った写真をもとに、木版やシルクスクリーンなどで制作されている。

「日記シリーズ」のうち上野の森美術館が所蔵する作品は、1970年から1981年に制作されたもの。そのなかから1回目の「野田哲也の版画」展(2021)では「日常」をテーマに38点を展示した。

 2回目の展示テーマは「包み込まれて」。何かを包むもの、入れるものや、何かに包まれたり、くるまったり、あるいは多くのものや人が集まって包み込まれているイメージを持つ作品など36点を紹介する。