EXHIBITIONS

植田正治写真展

光と陰の世界ーPart II

2018.03.13 - 03.31

植田正治 1978頃

植田正治 1978頃

植田正治 1990年代後半

植田正治 1974~1985

 植田正治は1913年鳥取県生まれ。32年に上京し、オリエンタル写真学校に学ぶ。第8期生として卒業後、郷里に帰り19歳で営業写真館を開業。写真雑誌や展覧会に次々と入選し、とりわけ群像演出写真が注目される。37年、石津良介の呼びかけで「中国写真家集団」の創立に参加。49年に山陰の空や地平線、砂浜などを背景に、被写体をオブジェのように配置した演出写真は、植田調(Ueda-cho)と呼ばれ、世界中で高く評価される。

 その後、写真家集団エタン派の結成やニューヨーク近代美術館への出展など多大に活躍し、鳥取県岸本町に植田正治写真美術館が開館されるほか、96年にはフランス共和国の芸術文化勲章を授与した。没後、2005~08年にヨーロッパで大規模な回顧展が巡回、近年さらに注目される。

 本展では、2017年5月に開催した「Part I」に続き、1970~80年代に制作された大判のカラー作品や新発掘のポラロイド写真など約20点を展示。また、図版を18点収録し、テキストを金子隆一(写真史家)が手がけた図録を刊行する。