EXHIBITIONS

美術館は心の病院 猪熊弦一郎とMIMOCA

猪熊弦一郎 Faces 80 1989 © 公益財団法人ミモカ美術振興財団

 丸亀市ゆかりの画家・猪熊弦一郎の全面的な協力のもと開館した丸亀市猪熊弦一郎現代美術館(MIMOCA)そのものにスポットを当てた初の展覧会が開催される。

 落成式の際のインタビューで、「美術館は心の病院」という言葉を残した猪熊。せわしない現代社会において、作品を鑑賞し、心地よい空間に身を置くことができる美術館は「心の病院」として欠かせない存在になると考えていた。そんな「心の病院」を実現するため、立地から理念、建築、調度品に至るまで丸亀市と猪熊とで協議を重ねてMIMOCAがかたちづくられた。

 本展では、MIMOCAに対する猪熊の思いや同館の理念を紹介し、様々な活動を積み重ねてきたこれまでの歩みを振り返りながら、猪熊がMIMOCAに込めた思いをひもとく。また1991年の開館記念展「猪熊弦一郎展」のポスターやちらしに掲載された《楽しい家族》(1989)と、馬の壁画と呼ばれ親しまれる正面壁画《創造の広場》(1991)の下絵も初公開する。