EXHIBITIONS

近代洋画の先駆者 浅井忠10

― 浅井忠の洋画 ―

2019.04.20 - 07.07

浅井忠 漁婦 1897 千葉県立美術館蔵(千葉県指定有形文化財[絵画])

 毎回異なるテーマを設け、浅井忠の作品を展示するアート・コレクション。第10期では、明治維新以後に日本へ広まった「洋画」に着目する。

 浅井は1856年、江戸の佐倉藩士の長男に生まれた。76年工部省工部美術学校に入学。バルビゾン派の画家、アントニオ・フォンタネージに師事し、油彩画や水彩画の手ほどきを受けた。1900年に渡仏して、バルビゾン村で修業。帰国とともに、当時のヨーロッパで時代の潮流にあった「アール・ヌーヴォー」の様式を持ち帰り、陶芸や漆芸、染織などの工芸分野に取り入れた。また指導者としても優れ、安井曽太郎や梅原龍三郎などの後進を育てた。

 本展では、《漁婦》や《藁屋根》など80年代後半に手がけた絵画作品約25点を展示。海を渡って研鑽を積み、近代洋画の発展に貢献した浅井の仕事を10のキーワードで紹介する。