青柳龍太「sign」

　青柳龍太は1976年大阪府生まれの現代美術家。多摩美術大学卒業後、2005年より主にファウンドオブジェを用いたインスタレーション作品の発表を続けている。

　17年、東京都内の個人宅に掘られた防空壕にて個展「2015」「2016」を開催し、すでに取り壊されることが決まっていた薄暗い地下空間に明かりを灯して、2015年と2016年に集めたものをそれぞれの部屋に展示。「この空間には争いがない／この部屋には壁がない」と書かれたカードを棚に立てかけて、あらかじめ約束した時間に集まった数名の鑑賞者を迎え入れた同展は、会期が9日間、完全予約制であったにもかかわらず多方面から注目を集めた。

　また、2010年から近年まで東京・神楽坂の裏路地で骨董商を営んでいた経験があり、骨董や古美術に造詣が深い。現在『美術手帖』にてエッセイ「我、発見せり。」を連載中。

　本展では、ファウンドオブジェにより構成される新作インスタレーションを発表する。