EXHIBITIONS

木村友紀 「Reception」

 時間、次元、イメージと物質などについて、様々なメディアを用いたインスタレーションを手がけるベルリン在住のアーティスト・木村友紀の個展が開催される。

 木村は1971年京都市生まれ、96年京都市立芸術大学にて修士課程修了。これまで、第30回サンパウロ・ビエンナーレ(2012)、「OCEANS OF IMAGES: NEW PHOTOGRAPHY 2015」(ニューヨーク近代美術館、2015)など、国際展、国内外の多くのグループ展に参加。代表的な個展に、「POSTERIORITY」(大和プレスビューイングルーム、広島、2009)、「無題」(IZU PHOTO MUSEUM、静岡、2010)、「Inhuman Transformation of New Year’s Decoration, Obsolete Conception or 2」(CCA Wattis Institute、サンフランシスコ、2016)などがある。

 本展では、立体作品5点で構成する新作インスタレーションを発表。作品について次の言葉を寄せている。

「タカ・イシイギャラリーの六本木スペース、備え付けの重厚な黒壇のカウンターテーブル、黒いモルタルの床、L字の空間と奥から注ぐ自然光、外の大きな鉢植え。これはその空間自体を空間の中に反復する試みである。75パーセント、50パーセント、25パーセントにそれぞれ縮小したカウンターテーブルのミニチュアは、オリジナルと同じ品質で、そのためにまったく別の機能性が示唆されるかもしれない。あるいは縮小されるたびに、空間やその意味さえも濃縮された象徴的なオブジェになる、その一連の過程であるとも言える。遠近法のイリュージョンによって、部屋全体がいつもより奥深く、より一層入り難く感じられることを想定している(木村友紀)」