冬眠映像祭Vol.1 かいふくのいずみ

　十和田市現代美術館は、冬に映像作品を楽しむ「冬眠映像祭」を新たにスタート。第1弾では、アニメーション研究の第一人者・土居伸彰をゲスト・キュレーターに迎え、インディペンデント・アニメーション作家たちの試みにフォーカスする。
　
　今回参加するのは、アニメーションを中心にマルチジャンルで活躍する日本のアニメーション作家3組、ひらのりょう、ぬQ、最後の手段の3組。同世代の3組は、生活に根ざした土着のモチーフやレトロさを感じさせる様々な意匠を映像に用いながら、未来、妖怪、幽霊、太古といった錯綜するストーリーを仕立て、最後には見る者の身体を喜ばせるという共通の作風を持っている。

　2019年8月、3組は十和田市のパワースポットを訪問。複数の自治体が合併し、また十和田湖とその周辺の自然は噴火をはじめとする複数の自然現象から形成された同地の霊性にインスピレーションを受けて、新作映像とインスタレーションの共同制作を行った。

　十和田市でのリサーチを経て本展では、「かいふくのいずみ」をコンセプトに展示を構成。アニメーションの上映にとどまらず、絵画や彫刻など多彩なメディアを組み合わせ、来場者のパワーを「回復する泉」をつくり出す。