特別展　建築と社会の年代記―竹中工務店400年の歩み―

　1899（明治32）年、工匠・竹中藤右衛門によって神戸に創立された竹中工務店。竹中家と建築の関わりは、いまから400年以上前、織田信長の普請奉行を務めた竹中藤兵衛正高にまで遡ることができると言われている。以来、竹中家、そして竹中工務店は現在に至るまで多くの建築を施工し、人々の暮らしと文化を支えてきた。

　本展は、竹中工務店と、その前身である工匠時代の竹中家が手がけた多様な建築を、建築と人間との関わり方という視点から紹介する。

　会場では、藤井厚二による大阪朝日新聞社の建築図面をはじめとする豊富な建築関係資料、竣工当時の古写真などの歴史資料、歌川広重や佐伯祐三らの絵、ポスターなどの美術資料を組み合わせて展示。建築の特徴と、人々と社会による受容のあり方を検証し、時代を超えて受け継がれてきた建築の多様な魅力を感じられるような構成となる。