多田恋一朗「ハロー」ハロー

　少女をモチーフとしたポートレイトを描く画家・多田恋一朗の個展がTAKU SOMETANI GALLERYで開催される。

　多田は1992年生まれ。2016年東京藝術大学美術学部絵画科油画専攻卒業、18年同大学大学院美術研究科絵画専攻（技法材料研究室）修了。作品はサブカルチャーの影響を受けているいっぽう、抽象表現主義を思い起こさせる色彩や筆致など、アカデミックな手法を用いて制作している。

　在学中より、「絵画・運動（ラフ次元）」（DESK/okumura、東京、2015）や牛窓・亜細亜藝術交流祭（瀬戸内市尻海地区、岡山、2017）などで精力的に発表を重ね、19年には「生きられた庭」（企画・キュレーション＝髙木遊、京都府立植物園）、「NEW EMOTION」（六本木ヒルズ A/Dギャラリー、東京）に参加している。

　人の表情の裏に隠された本質を求め、自身の内につくられた空想の人格を表現する多田。本展では、これまで多田が描き続けてきた喜怒哀楽の表情のない少女の顔の新作を発表する。