EXHIBITIONS
「SILVER LINING」井原信次、江森郁美、手嶋勇気、七搦綾乃
2020年、広島市中区鉄砲町に新たなスペース「Hiroshima Drawing Lab(HDL)」がオープン。開廊を記念して、HDLのメンバー、井原信次、江森郁美、手嶋勇気、七搦綾乃の4名による企画展「SILVER LINING」を開催する。
井原は1987年福岡県出まれ。主にポートレイトを描くことを通して、自己と他者との関係性やその境界について考察してきた。本展では、コロナ渦にあった東京で4年ぶりに再会した青年「Caro」を描いた新作を展示。明らかに変わってしまった都市の姿と成長した「Caro」の変化に向き合いながら、不鮮明に写る現実と記憶の痕跡を照らし合わせ、4年前のポートレートと再会後に制作されたドローイングや写真などを構成し、変化した街や人と人とのつながりを探る。
江森は1987年長野県生まれ。朽ちていくものの儚さや静寂、薄暮の風景、それらが変化していく時間の揺らぎを心象風景として描いてきた。本展では、今夏、家の窓から入ってきた蜂たちが窓辺で息絶えていく様子を、イコノロジー的解釈で絵画化して展示。パンデミックによって露呈された「境界の曖昧さ」を、窓辺で目にした蜂の死骸に重ね合わせ表現しようと試みた作品となる。
手嶋勇気は1989年北海道生まれ。即興性の高いドローイングを用い、土地の歴史や文脈に自身が接続される試みとして、「風景」を主な題材に扱ってきた。本展では、コロナ以前に広島の風景を描いた作品を発表。コロナ禍であっても以前と変わず「取材しては描く」ことを続け、スマートフォンのドローイング用アプリでスケッチした画像を絵具などでキャンバスに再現する手嶋は、今作において、変化していく社会のなかで自身が感じるとらえ難さやコロナ前後の境界について考える。
七搦綾乃は1987年鹿児島県生まれ。山や木、虹などの自然物や自然現象に強い関心を寄せ、それらがもつ「自然の時間」や「死」の美しさを、主に木彫やドローイングで表現してきた。本展では、膨大な時間を積み重ね、かたちを変化させ続けている鍾乳石がモチーフの新作ドローイングを発表する。
本展のタイトル「SILVER LINING」は、「希望の光」の意味を込めたもの。HDLメンバー4名がパンデミック下で制作した作品を通して、作家たちのなかでいま起こっている変化、あるいは変化していないものを、鑑賞者とともに考える場になればとしている。
井原は1987年福岡県出まれ。主にポートレイトを描くことを通して、自己と他者との関係性やその境界について考察してきた。本展では、コロナ渦にあった東京で4年ぶりに再会した青年「Caro」を描いた新作を展示。明らかに変わってしまった都市の姿と成長した「Caro」の変化に向き合いながら、不鮮明に写る現実と記憶の痕跡を照らし合わせ、4年前のポートレートと再会後に制作されたドローイングや写真などを構成し、変化した街や人と人とのつながりを探る。
江森は1987年長野県生まれ。朽ちていくものの儚さや静寂、薄暮の風景、それらが変化していく時間の揺らぎを心象風景として描いてきた。本展では、今夏、家の窓から入ってきた蜂たちが窓辺で息絶えていく様子を、イコノロジー的解釈で絵画化して展示。パンデミックによって露呈された「境界の曖昧さ」を、窓辺で目にした蜂の死骸に重ね合わせ表現しようと試みた作品となる。
手嶋勇気は1989年北海道生まれ。即興性の高いドローイングを用い、土地の歴史や文脈に自身が接続される試みとして、「風景」を主な題材に扱ってきた。本展では、コロナ以前に広島の風景を描いた作品を発表。コロナ禍であっても以前と変わず「取材しては描く」ことを続け、スマートフォンのドローイング用アプリでスケッチした画像を絵具などでキャンバスに再現する手嶋は、今作において、変化していく社会のなかで自身が感じるとらえ難さやコロナ前後の境界について考える。
七搦綾乃は1987年鹿児島県生まれ。山や木、虹などの自然物や自然現象に強い関心を寄せ、それらがもつ「自然の時間」や「死」の美しさを、主に木彫やドローイングで表現してきた。本展では、膨大な時間を積み重ね、かたちを変化させ続けている鍾乳石がモチーフの新作ドローイングを発表する。
本展のタイトル「SILVER LINING」は、「希望の光」の意味を込めたもの。HDLメンバー4名がパンデミック下で制作した作品を通して、作家たちのなかでいま起こっている変化、あるいは変化していないものを、鑑賞者とともに考える場になればとしている。