EXHIBITIONS
舟越 桂 私の中にある泉
現代日本を代表する彫刻家のひとり、舟越桂の展覧会「舟越 桂 私の中にある泉」が渋谷区立松濤美術館で開催される。
舟越は1951年岩手県生まれ。東京藝術大学大学院在学中に北海道・函館のトラピスト修道院から聖母子像制作の依頼を受けたことを契機に、本格的に木彫での人物像の制作を開始した。80年代に楠(クスノキ)の木彫彩色の人物像に取り組み始めた舟越は、90年代前後から対象の異形化を試みるようになり、その後、新たな表現領域を切り拓いていく。
舟越は、一貫して人間の姿を表すことにこだわってきた。「自分のなかの水の底に潜ってみるしかない」と、創造にあたってまず自分自身と向き合う姿勢をとり続けており、その背後には「ある個人を特定して語っていくこと、それが普遍的に人間について語ることになっていく」という思いがある。また創作の源となる作家自身の内面は、ひそかに外につながる水脈を保つ地底湖のように、社会的、あるいは個人的な様々な事象を受けとめ揺らぎ続けてもいる。
本展では、こうした舟越の心のありようを「私の中にある泉」と呼び、80年代から今日までの代表的な彫刻作品を展示。また、ドローイングや版画、舟越が何かを思うたびに書き留めているメモ、そして自作のおもちゃや小物などを通じ、作品を生み出す作家自身の内なる「源泉」の姿そのものを探る。
舟越は1951年岩手県生まれ。東京藝術大学大学院在学中に北海道・函館のトラピスト修道院から聖母子像制作の依頼を受けたことを契機に、本格的に木彫での人物像の制作を開始した。80年代に楠(クスノキ)の木彫彩色の人物像に取り組み始めた舟越は、90年代前後から対象の異形化を試みるようになり、その後、新たな表現領域を切り拓いていく。
舟越は、一貫して人間の姿を表すことにこだわってきた。「自分のなかの水の底に潜ってみるしかない」と、創造にあたってまず自分自身と向き合う姿勢をとり続けており、その背後には「ある個人を特定して語っていくこと、それが普遍的に人間について語ることになっていく」という思いがある。また創作の源となる作家自身の内面は、ひそかに外につながる水脈を保つ地底湖のように、社会的、あるいは個人的な様々な事象を受けとめ揺らぎ続けてもいる。
本展では、こうした舟越の心のありようを「私の中にある泉」と呼び、80年代から今日までの代表的な彫刻作品を展示。また、ドローイングや版画、舟越が何かを思うたびに書き留めているメモ、そして自作のおもちゃや小物などを通じ、作品を生み出す作家自身の内なる「源泉」の姿そのものを探る。