EXHIBITIONS

REAL by ArtSticker

立石従寛「To The Fog」

KITTE 4F
2021.08.19 - 08.29

キービジュアル

立石従寛 To The Fog 2020

立石従寛 #foggysea 2019

立石従寛 To The Fog インスタレーション風景 2020 © Isabelle Young

 アーティスト・立石従寛(たていし・じゅかん)の個展「To The Fog」が東京・丸の内のKITTEで開催。本展はThe Chain Museum単独で主催する初企画「REAL by ArtSticker」の第5弾となる。

 立石は1986年シカゴ生生まれ。ロンドン、東京、長野を拠点に美術家、エキシビジョンメイカー、音楽家として活動している。2017年に渡英し、20年にロイヤル・カレッジ・オブ・アートにてファインアートフォトグラフィー修士号を取得。仮想と現実、自然と人工、制作と運営など、相対する境界の融和をテーマに、人工知能、立体音響、映像、パフォーマンスを用いたインスタレーションや、「木を食べる」フード・プロダクトの開発など、領域横断的に活動を展開している。

 主な企画に「次元の衝突点」(The 5th Floor、2021)。根津・池之端のキュレイトリアル・スペース「The 5th Floor」代表、軽井沢暮らしの実験場「TŌGE」共同代表。キュレイトリアル・コレクティブ「HB.Nezu」の共同ディレクターも務め、21年には代々木に「TOH」を立ち上げた。

 本展では「New Contemporaries 2021(*)」に選ばれた映像作品《To The Fog》(2020)を日本初公開する。本展について作家は次のコメントを出している。

「『To The Fog』は、2020年春に作家身辺で起きた悲劇へのメモリアル作品である。見舞いにもいけず、看取ることもできず、燃え上がる肉体を見送ることもできず。ある日とつぜん行方不明になったような感覚で日々を過ごすように、われわれは空間と時間の方向を五里霧中のように見失っているのではないか。霧の向こうにある、戻れなくなった地に向かって、公/私、静/動、実/虚が織り交ざる想いを投げかける。会場では、映像インスタレーションに加え、2017年より取り組む『SNS×人口知能』手法を用いたライトボックス作品(2021)をあわせて発表する(立石従寛)」。

*──イギリスの美術教育を受けた若きアーティストから、その年を代表する約30名を選び展覧会やワークショップを行う登竜門(昨年の情勢の影響を受け本年は75名)。70年の歴史があり、過去にデヴィッド・ホックニーやダミアン・ハースト、ハルーン・ミルザなど多くの重要な作家を輩出している。