EXHIBITIONS

サントリー美術館 開館60周年記念展

千四百年御聖忌記念特別展「聖徳太子 日出づる処の天子」

2021.11.17 - 2022.01.10

聖徳太子童形立像(孝養像) 鎌倉時代 14世紀 茨城・善重寺 画像提供=神奈川県立金沢文庫 撮影=井上久美子 重要文化財 全期間展示

遠江法橋筆 聖徳太子絵伝 第2幅 鎌倉時代 1323(元亨3) 大阪・四天王寺 画像提供=奈良国立博物館 重要文化財
展示期間=11月17日~12月13日

四天王寺縁起(後醍醐天皇宸翰本) 南北朝時代 建武2年(1335) 大阪・四天王寺 国宝
展示期間=12月15日~2022年1月10日

聖徳太子童形像・六臣像 桃山時代 16世紀 大阪・四天王寺 全期間展示

四天王寺舞楽所用具 胡蝶のうち羽根・袍(羽根・重要文化財) 桃山~江戸時代 16~17世紀/(袍)2001(平成13) 大阪・四天王寺
展示期間=12月15日~2022年1月10日

堂本印象筆 旧最高裁判所大法廷壁画 小下絵のうち 聖徳太子憲法宣布 1951(昭和26) 京都府立堂本印象美術館蔵 全期間展示

 聖徳太子(574~622)の1400年遠忌を記念した特別展「聖徳太子 日出づる処の天子」が、サントリー美術館に巡回する。

 用明天皇の皇子として生まれた聖徳太子は、推古天皇の摂政を務め、十七条憲法の制定や遣隋使の派遣など国家の礎を築いたことで知られる人物。さらに、大阪・四天王寺や奈良・法隆寺の創建に代表されるように、仏教を深く修め、その興隆に尽くした。

 太子は、「日本仏教の祖」として没後まもなく信仰の対象となり、天台宗開祖・最澄や浄土真宗開祖・親鸞、時宗開祖・一遍などの名だたる高僧や、貴賤を問わず多くの人々からの尊崇を集めてきた。

 本展では、太子信仰の中核を担ってきた四天王寺の寺宝を中心に、信仰の高まりとともに各地で造られた様々な太子像や、ゆかりの品々を紹介。太子絵伝や太子が所持したと伝わる飛鳥時代の品々によってその足跡をたどる「聖徳太子の生涯 ― 太子の面影を追って」、最澄や親鸞ら多くの人々に崇敬され、時に観音の化身とも見なされた太子像の人物像に迫る「聖徳太子信仰の広がり ― 宗派を超えて崇敬される太子」、聖徳太子が建立した日本最古の官寺・四天王寺の歴史を名宝とともに紹介する「大阪・四天王寺の1400年 ― 太子が建立した大寺のあゆみ」、そして明治時代から現代へ継承される太子への祈りに焦点を当てる「近代以降の聖徳太子のイメージ…そして未来へ ― つながる祈り」の4章で構成される。

 太子の生涯をたどりながら、1400年の時を経ていまも人々に親しまれる太子信仰の世界をひも解く展覧会。