EXHIBITIONS

大久保紗也展「We are defenseless. / We are aggressive.(無防備なわたしたち / 攻撃的なわたしたち)」

大久保紗也 subjugation 2021

 大久保紗也の個展「We are defenseless. / We are aggressive.(無防備なわたしたち / 攻撃的なわたしたち)」が、MITSUKOSHI CONTEMPORARY GALLERYで開催される。

 大久保は1992年福岡県生まれ。2017年に京都造形芸術大学大学院芸術専攻ペインティング領域を修了し、現在は京都を拠点に活動。輪郭線として表現される記号的なイメージと、物質感を伴うフェノメナルな像のうねりという、2つの分離した要素を共存させた絵画を制作しており、モチーフとなる人体の様々なパーツや、人間が日常で使うあらゆるポーズは、大久保が日々描いているドローイングがもととなっている。

 本展では新作と近作を合わせた約20点を一堂に展覧。絵画を、物体と平面のどちらも生み出せる曖昧な表現としてとらえる大久保が追究する、歪みや揺らぎを、その絵画を通して思いめぐらせるような空間となる。

「自分ではない他者をケアするということ、他者の痛みを想像すること。そこには常に自分の思い上がりと不意な暴力性が伴っている。サポートなのか?それとも細くよわい腕を捻り上げているのか?いつも隣り合っている。どちらかではない。人類初期の殺人(カインとアベルではない)のシーンを考える。木の実がある。それを見るホモサピエンスが2人。ひとりは木の棒を持っている。その棒で他者のために木の実を割るのか。それとも、奪われないよう頭をかち割るのか。今も、いつでも、人はその手に棒を持っている(大久保紗也)」。

 新作17点を「PassMarket」にて抽選販売。応募期間は2022年1月19日 10:00〜1月23日 10:00まで。詳細は日本橋三越本店HPにて公開中。