EXHIBITIONS

深める・拡げるー拡張する伝統工芸展

日本橋三越本店 本館7階 催物会場
2022.01.19 - 01.31

四代田辺竹雲斎 Connectionー無限 Photo by Tadayuki Minamoto

和田的 白磁「表裏」 分野:陶芸―白磁

井上楊彩 命をつなぐ実デーツ 分野:人形ー木芯桐塑

小川郁子 被硝子切子花瓶「冬慈」 分野:諸工芸ー切子ガラス

氣賀澤 雅人 硝子切子鉢「群青」 分野:諸工芸ー切子ガラス

尾形香三夫 練上縞陶「天翔る舟」 分野:陶芸ー練上

 日本橋三越本店(本館7階 催物会場)で、文化庁主催の展覧会「深める・拡げるー拡張する伝統工芸展」が開催されている。本展は、多摩美術大学教授で工芸評論家の外舘和子(とだて・かずこ)が企画監修、公益社団法人日本工芸会が協力。

 三越は、1904年に日本初の百貨店として歩みはじめて以来、日本の文化、とくに芸術を誰もが自由に楽しむことを百貨店の使命のひとつに据えてきた。54年には「第1回 無形文化財日本伝統工芸展」を開催。文化庁、日本工芸会などの主催者と三越が一体となって開催を継続し、「日本伝統工芸展」は2021年に68回を数える。

 こうした文化・芸術の紹介と発表の場をつくり、「見る楽しみ」と「買う楽しみ」を提供することで、作家の支援・伝統工芸文化の継承に寄与するとともに、文化・芸術の振興のための取り組みを続けている。

 本展は、「日本伝統工芸展」とは異なる、新しい切り口で展示を試みるもの。進化と深化を続ける伝統工芸の技に焦点を当て、その系譜や表現の多様性を紹介する。展示は陶芸、染織、漆芸、金工、木竹工、人形、諸工芸の7部門で構成され、ベテランから若手まで、卓越した技で新たな表現に挑んだ創意あふれる作品およそ70点が集う。

 会場には、インスタレーションによる空間演出や暮らしのなかのアートをイメージできる身近さを演出した展示も。多様な展示方法とわかりやすく親しみやすい解説を通して、伝統工芸の新しい楽しみ方を提案する。

 また展覧会にあわせ、本展企画監修協力者の外舘和子と、出品作家のひとりである竹工芸作家・四代田辺竹雲斎の対談の様子を収録し、文化庁の公式YouTubeチャンネルで順次公開していく(最新情報は日本橋三越本店のウェブサイトへ)。