横尾忠則とは何者か? 横尾忠則を理解するためのオススメ書籍ベスト10
東京国立博物館 表慶館で「横尾忠則の寒山百得」を開催中の横尾忠則。その存在はグラフィック・デザイナー時代から「画家宣言」を経て、つねに注目を集めてきた。ここでは横尾忠則に特化した美術館である神戸の横尾忠則現代美術館のキュレーター3名の協力を得て、横尾忠則を理解するために読んでおくべき書籍10冊をまとめてお届けする。
1. 『別冊太陽 横尾忠則』平凡社(2013)
見応えのある作品図版、豊富な資料、横尾を取り巻く人々の証言など、膨大な情報量がコンパクトにまとめられた、横尾忠則入門編ともいえる一冊。誕生からグラフィックデザイナーを経て画家転身に至る横尾の足跡と、作品のモチーフやテーマの変遷が、ほぼ時系列で編集されており、2013年までの横尾の人生を網羅した内容となっている。
巻末には、名だたる写真家が撮影した横尾のポートレイトや、様々な分野の著名人との記念写真、古今東西、有名無名にこだわらない多彩なコレクションで溢れる自宅の様子など、プライベートのアルバムを覗き見るような資料も興味深い。
2013年以降の活動をおさめた続編を期待したい。(HM)