自然科学と社会科学をアートでつなぐ。個展「可視化された兆候」で脇田玲がとらえる現代社会の流れ
アート&サイエンス専門のギャラリー・Art & Science Gallery Lab AXIOMで、脇田玲(わきた・あきら)の個展「Symptom Visualized – 可視化された兆候」が開催される。会期は1月20日〜3月10日。
脇田玲(わきた・あきら)は、目の前にありながらも知覚することができない自然界の姿を可視化することで、世界を再解釈する作品を制作している。現在は慶應義塾大学環境情報学部教授として教鞭を執る傍ら、アルスエレクトロニカ・センター(オーストリア・リンツ)や文化庁メディア芸術祭で展示を行うなど、科学と美術の領域を横断した活動を見せる。
科学分野に属すると考えられていたシミュレーションとビジュアライゼーションを用いて、空気、音、熱といった世界に満ちているさまざまな流れをあぶり出す脇田。今回は、物理的・化学的な手法をもとに、思想の衝突や、制御困難な経済システム、加速する消費文明など、社会現象をマクロにとらえた作品を展示。
会場では、「MUTEK/RedBull Music Festival」(2017年、日本科学未来館)で出品した小室哲哉とのパフォーマンスのスピンオフ作品をはじめ、技術的側面からも意欲的な作品を展覧する。