「架空の歴史」をつむぐ肖像画
現役藝大生・太田剛気の初個展
架空の国家の歴史をテキストと絵画で表現する、東京藝術大学2年生の太田剛気の初個展が、ゲンロン カオス*ラウンジ五反田アトリエで開催されている。会期は4月9日まで。
アニメ絵風のフラットな塗りで描かれた中年男性の肖像画。そこに描かれているのは、作者の想像によってつくりだされた架空の国の政治家たちだ。
作者の太田剛気は、1991年東京生まれ。現在、東京藝術大学絵画科油画専攻の2年生で、今回が初の個展となる。中学時代から、趣味として架空の国家の政治史を文字で書き続け、時折そのなかの重要人物を「キャラクター」として描いてきた。
本展では、近現代の日本をモデルとした架空の国家「皇州」の歴代内閣のひとつ、「四峰隆満内閣」に関するテキスト及び絵画を「資料」として展示する。10年以上にわたってつくり続けられてきた「資料」の量はすでに膨大だが、今回の展示は「皇州の歴史」という壮大な創作物を構成するスタート地点に過ぎないという。