蜷川実花が向き合う父・幸雄の死。原美術館で「うつくしい日々」が
急遽開催決定
2015年に蜷川実花の個展「Self-image」展を開催した原美術館で、「蜷川実花 うつくしい日々」の開催が急遽決定した。これまでのビビッドな作品とは一線を画す写真の数々にある背景とは。
「蜷川実花 うつくしい日々」は、2015年の原美術館での個展「Self-image」展から1年の間に写された作品60点で構成されている。これらの写真は、蜷川実花が、2016年5月に他界した父・幸雄の死に向き合う日々を撮影したものだ。
「うつくしい日々」と題された作品は、作家本人が「どうしてこんな写真が撮れたのかわからない」というほど、これまでの蜷川特有のビビッドで力強い作品とは一線を画している。蜷川が「逝く人の目で撮った写真」と表現するように、作品の1点1点に、世界と別れゆく父の視線と、それを受け継ぐ娘の視線が重なっている。
本展は、「うつくしい日々」が撮影されたのと同じ春の季節に開催される、10日かぎりのまたとない展示だ。なお、会期中にはアーティストトークも開催。詳細は同館ウェブサイトをチェックしてほしい。