来夏開館の富山県美術館、
新ロゴマークは永井一正がデザイン
ピカソをはじめ、ミロ、ウォーホール、草間彌生など、20世紀から今日までを代表する有数のアートコレクションを誇る富山県立近代美術館が2017年8月26日に「アート」と「デザイン」という2つのコンセプトを融合させ、「富山県美術館」として開館する。それにともない、新たなロゴマークおよびロゴタイプが発表された。
ロゴマークおよびロゴタイプの制作は、グラフィックデザインの世界でこれまで数々の作品を手がけてきた永井一正によるもの。同館は近代美術館として開館以降、ポスターや図録等の企画展印刷物を永井のデザインで一貫して制作しており、富山美術館は、近代美術の蓄積を継承して美術館活動を展開することから、これまでの活動を象徴する永井に制作を依頼したという。
新ロゴマークは、TOYAMAの頭文字「T」をベースにコンセプトである「アート」「デザイン」の「A」と「D」で構成。白く輝く立山が映える空の色と、富山湾の深いブルーをイメージし、富山の美しさを内包するマークとなっている。またロゴタイプはロゴマークの形状を踏まえ、縦型になっている。
同館の設計は安曇野ちひろ美術館や茨城県天心五浦美術館などを手がけてきた内藤廣が担当。富岩運河環水公園という運河の記憶を残す公園の一角に、巨大な船のようなかたちが出現する。美術館の東向きの一面はすべてガラスで覆われ、立山連峰に開かれた空間になっている。また屋上の芝生広場は、グラフィック・デザイナーの佐藤卓がアートディレクションをしており、数多くの遊具が用意されるという。