いま「美術を学ぶ」ことの意味とは?
『美術手帖』2月号は「みんなの美術教育」を特集
すべての人が経験する「美術教育」。「上手につくる」にとどまらない、その目的や幅広いあり方とは? 『美術手帖』2月号は、10年ぶりとなる「美術教育」を特集。実際に遊べる「美術教育すごろく」から「誌上授業」、有識者による座談会など多角的な視点から、いま美術を学ぶ意味を考える。
2019年1月7日発売の『美術手帖』2019年2月号は、同誌にとって10年ぶりとなる「美術教育」を特集する。
アーティストを育てる専門教育だけでなく、学校における図工・美術科、子どものためのプログラム、そして生涯学習までを指す「美術教育」という言葉。同誌では、すべての人を対象にし、多様な領域を含む現代における美術教育のあり方と可能性から、いま美術を学ぶ意味を考える。
巻頭企画は、実際に遊べる「美術教育すごろく」。幼稚園から美大まで、現代日本の美術教育に関わる機関が登場し、楽しみながらそのしくみや課題を知ることができる。
PART1では、現役中学校教員の田中真二朗がディレクションを担当する「誌上授業」を企画。また、アーティストの片山真理、美術家・批評家の黒瀬陽平ら7人による、恩師との思い出、自身の取り組みなど美術教育にまつわるエピソードを収録する。
続くPART2では、「学校編」「美術館編」「幼児教育編」「美大・予備校編」の4つの領域に分け、子供を対象とした各地のユニークな実践ファイル、予備校教育の最新状況レポート、海外の注目事例紹介、ニーズに合った教育機関がわかる学校&講座ガイドなど、盛りだくさんの内容だ。
PART3では、ともに教員経験を持ち、現在は様々な立場から美術教育にかかわる伊藤達矢、東良雅人、三澤一実、山本高之の4人による座談会を実施。美術教育の可能性と意義をテーマに語る。
なお第2特集の「人新世」では、T.J.ディーモスによる論考「人新世にようこそ!」と大森俊克による解題で、美術と新しい地質年代「人新世」の関わりをひもとく。このほか、「アート&デザイン学校ガイド」、梅沢和木のロングインタビューも掲載。