都内で美術館・博物館が続々再開。気になるコロナ対策は?
東京都が定める「新型コロナウイルス感染症を乗り越えるためのロードマップ」のステップ1への移行を受けて、都内の美術館・博物館が続々と再開を発表。それぞれのコロナ対策はどうなっているのだろうか?
東京都が策定した「新型コロナウイルス感染症を乗り越えるためのロードマップ」。これがステップ1に移行したことを踏まえ、都内の美術館・博物館では続々と再開が発表されている。その再開時期と、主なコロナ対策をまとめる。
まず6月1日には、国立科学博物館(上野)、21_21DESIGN SIGHT(六本木)、そして東京都庭園美術館(白金台)が再開。科博は1回あたり50人という定員の予約制を導入する。また21_21DESIGN SIGHTでも、ウェブサイトでの事前予約制を実施。1時間につき最大40人が入場できる。庭園美術館は、予約制ではないものの、建物内への入場人数を一定数に制限するとしている。
翌2日には、東京国立博物館(上野)と東京都現代美術館(清澄白河)が一部再開。東京都写真美術館(恵比寿)と江戸東京博物館(両国)は全面的に再開する。
東京国立博物館は完全事前予約を導入。友の会やメンバーズプレミアムパスなども含め、予約サイト以外の方法では受け付けないという。予約は1時間ごとの日時指定で、滞在時間に制限は設けない。来館当日は、日時指定券画面もしくは画面を印刷したものを提示する必要があるので注意してほしい。
都立美術館は東京都歴史文化財団が所管しているため、コロナ対策もある程度は共通している。どの館においても、マスク着用がないと入館は断る方針で、入館時には検温を実施。37.5℃以上の発熱があると認められた際は入館を断る。
またスタッフも毎日検温を実施するとともに、マスクを着用。窓口などにはアクリル板等を設置し、飛沫を防ぐ。加えて、ソーシャルディスタンス確保のため、入場者数を制限することもあるという。
同じく6月2日には、世田谷美術館、練馬区立美術館、渋谷区立松濤美術館などの区立美術館も再開する。
このうち世田谷美術館は、都立美術館同様、マスク着用を入館条件とするほか、入館時には手指の消毒と検温を実施。展示室内の混雑を避けるため、入場制限を行う場合もあるとしている。また、ライブラリーやショップなどエリアごとに人数制限を設ける。
渋谷区立松濤美術館は、マスク着用の義務化のほか、氏名・連絡先の記入を求める。また「3密」を避けるために、館内の人数を50人に制限する。
すでに「第2波」の報道も出始めた新型コロナウイルス。美術館の扉がふたたび閉ざされないためにも、来館者はこうした館の感染防止対策に積極的に協力することが求められる。