2021.2.17

震度6強の地震、美術館に大きな被害はなし。歴史資料保存ネットワークは資料などの誤廃棄防止を呼びかけ

2月13日に福島と宮城で震度6強を記録した地震で宮城県美術館は当面のあいだ臨時休館に。いっぽうふくしま歴史資料保存ネットワークなどは被災美術品や資料の保存を呼びかけている。

宮城県美術館

 福島と宮城で震度6強を記録した2月13日の地震。この影響で、仙台市の宮城県美術館は当面のあいだ臨時休館に入った。同館では現在特別展などは開催しておらず、所蔵作品や建物に被害はなかったものの、施設の安全確認のため臨時休館を決めた。

 改修工事のために昨年8月から休館中となっている福島市の福島県立美術館も展示室内に作品等はなかった、現在、収蔵庫の検品作業を進めているが、2月17日時点では20点ほどの作品に、額が外れるといった軽微な被害が見受けられたという。

 サルバドール・ダリのコレクションで知られる、福島・北塩原村の諸橋近代美術館も冬期休館中。豪雪地帯ということもあり、二次被害等の懸念から現在のところ現地入りしての検品作業は行っておらず、来週以降に状況を見て確認を行う予定だ。

 いっぽう、福島県の歴史資料の救出と保全を目的とするふくしま歴史資料保存ネットワークは、個人所有の美術品や資料などを廃棄・売却する前に相談してほしいとのメッセージを公開。また宮城の歴史資料保存ネットワークも、後片付け段階での誤廃棄防止を呼びかけている。