ホキ美術館名品展

　宮崎県立美術館で「ホキ美術館名品展 －写実 永遠の存在感－」が開催される。出展作家は、森本草介、野田弘志、五味文彦ら25名。

　2010年、日本で初めての写実絵画専門美術館として千葉市に開館したホキ美術館のコレクションは、実業家・保木将夫によって収集された。人物や風景、静物などの多様なものを題材とした実物以上にリアリティを感じさせる作品は、ホキ美術館の常設展や企画展、巡回展などによって感動とともに受け止められ、近年注目されている。

　写実絵画は、手軽に写真や動画が撮れる現代にあって、作家があえて長い時間をかけてモチーフとなる対象と向き合い、一筆一筆絵の具を重ねることで表されている。技巧を駆使した個性あふれる豊かな表現による作品には、対象の本質を描きとらえようとする作家の意志が込められており、永遠に色あせない強い存在感がある。

　本展では、500点を超えるホキ美術館の写実絵画コレクションを選りすぐり、現代写実絵画を代表する森本草介、野田弘志、五味文彦ら25名の作家による名品64点が一堂に会す。作家それぞれの超絶的な技法により描き込まれた、写実絵画の魅力を堪能したい。