EXHIBITIONS
赤松正行「タレスの刻印」
メディアアーティスト・赤松正行の個展「タレスの刻印」が、馬喰町のNEORT++で開催されている。
赤松は1961年兵庫県生まれ。情報科学芸術大学院大学(IAMAS)メディア表現研究科研究科長・教授であり、クリティカル・サイクリングを主宰している。インタラクティブな音楽や映像作品を手がけ、近年はモビリティとリアリティをテーマに、テクノロジーが人と社会へおよぼす影響を制作を通して考察している。
本展覧会のタイトル「タレスの刻印」は、数学や天文学の分野でも知られる古代ギリシアの哲学者、タレスのあるエピソードに由来している。今回の展示に際し、赤松はタレスとの関係を次のように述べている。
「ある夜、エーゲ海に面した都市国家ミレトスで、星空を見上げながら歩いていたタレスは、道端の溝に気が付かず転倒してしまいます。星々をつぶさに眺め、その真理を探ることに没頭していたからです。ここで重要なのは彼が移動していたことです。彼の眼に脳裏に映った星々を想像してみましょう。それが『タレスの刻印』の本質です。移動しながら観察することは相対運動として複雑な事象を引き起こします。地球に対する星々の動きに加えて観察者が動けば、さらに混沌とした多体運動となります。それは予測不可能な複雑性を持ち、流麗で魅惑的な表象が現れます(赤松正行)」。
本展では、特殊な撮影方法によって星空を長時間露光した写真および動画を、壁面投影と物理パネルによって展示。展覧会に合わせて準備された写真は、展示特設サイトを通じてNFTとして販売され、購入者にはアクリル板に作品をプリントした特製パネルが後日郵送される。
物理パネルを含む作品をNFTとして販売するのはNEORT++初の試み。2019年から赤松によって撮影されてきた写真が、NFTという新たな媒体によって新鮮な表象を帯びる。そこには星々の軌跡だけでなく、ときには雲や雷、そして飛行機や人工衛星が浮かび上がる。
赤松は1961年兵庫県生まれ。情報科学芸術大学院大学(IAMAS)メディア表現研究科研究科長・教授であり、クリティカル・サイクリングを主宰している。インタラクティブな音楽や映像作品を手がけ、近年はモビリティとリアリティをテーマに、テクノロジーが人と社会へおよぼす影響を制作を通して考察している。
本展覧会のタイトル「タレスの刻印」は、数学や天文学の分野でも知られる古代ギリシアの哲学者、タレスのあるエピソードに由来している。今回の展示に際し、赤松はタレスとの関係を次のように述べている。
「ある夜、エーゲ海に面した都市国家ミレトスで、星空を見上げながら歩いていたタレスは、道端の溝に気が付かず転倒してしまいます。星々をつぶさに眺め、その真理を探ることに没頭していたからです。ここで重要なのは彼が移動していたことです。彼の眼に脳裏に映った星々を想像してみましょう。それが『タレスの刻印』の本質です。移動しながら観察することは相対運動として複雑な事象を引き起こします。地球に対する星々の動きに加えて観察者が動けば、さらに混沌とした多体運動となります。それは予測不可能な複雑性を持ち、流麗で魅惑的な表象が現れます(赤松正行)」。
本展では、特殊な撮影方法によって星空を長時間露光した写真および動画を、壁面投影と物理パネルによって展示。展覧会に合わせて準備された写真は、展示特設サイトを通じてNFTとして販売され、購入者にはアクリル板に作品をプリントした特製パネルが後日郵送される。
物理パネルを含む作品をNFTとして販売するのはNEORT++初の試み。2019年から赤松によって撮影されてきた写真が、NFTという新たな媒体によって新鮮な表象を帯びる。そこには星々の軌跡だけでなく、ときには雲や雷、そして飛行機や人工衛星が浮かび上がる。