EXHIBITIONS
伊藤道史「私であることの試み/CONATUS」
アーティスト、伊藤道史による個展「私であることの試み/CONATUS」が日本橋馬喰町のNEORT++で開催。本展キュレーションはwaxogawa。
伊藤は、VRなどを用いた映像やインスタレーションを制作。宗教や病理のリサーチ、そしてVRが生むバーチャルなイメージとの比較を通して、生命の倫理に関する思弁と、現代のメディア環境のなかでほかにあり得たかもしれない身体や、「わたしたち」について考えてきた。
例えば2021年の作品《クロールする蛹のためのレクチャー》では、ハンモック状の筐体の上で全身を捻らせることにより、ミミズや魚や、あるいはかたちを持たない生物など、人間以前/人間以後の身体を駆使してプレイするVRを発表。また《XipeTotec Reality》では、トウモロコシの神を模すために、生きた人間の皮膚を剥いで着たアステカの祭りをリサーチし、現代においてアバター(Skin)を着て生活するVRの世界を逍遥した。
本展覧会は、VRを用いてドキュメンタリーを扱う試み。筋萎縮性側索硬化症(ALS)を患う人物へのインタビューを通じた映像作品や、VR睡眠についての思索で構成される。タイトルにある「CONATUS(コナトゥス)」は、「生存しつづける努力・生きる意思」という意味を持ち、本展で展開されるドキュメンタリーや映像作品の通奏低音を示す。
今回の制作にあたって伊藤は、カトリーヌ・マラブーの「可塑性」に着目しながら、別の在り方がありえたかもしれない主体の可能性に目を向けており、人間や映像、そして近くなど様々な存在に潜む「コナトゥス」に想像をめぐらせている。
会期中、そうして制作された映像作品はVRを通じて上映され、鑑賞者は会場に設置されたベッドに横たわり、VRのヘッドセットを装着することで作品を体験できる(VR体験は予約可、詳細はNEORT++のウェブサイトへ)。
伊藤は、VRなどを用いた映像やインスタレーションを制作。宗教や病理のリサーチ、そしてVRが生むバーチャルなイメージとの比較を通して、生命の倫理に関する思弁と、現代のメディア環境のなかでほかにあり得たかもしれない身体や、「わたしたち」について考えてきた。
例えば2021年の作品《クロールする蛹のためのレクチャー》では、ハンモック状の筐体の上で全身を捻らせることにより、ミミズや魚や、あるいはかたちを持たない生物など、人間以前/人間以後の身体を駆使してプレイするVRを発表。また《XipeTotec Reality》では、トウモロコシの神を模すために、生きた人間の皮膚を剥いで着たアステカの祭りをリサーチし、現代においてアバター(Skin)を着て生活するVRの世界を逍遥した。
本展覧会は、VRを用いてドキュメンタリーを扱う試み。筋萎縮性側索硬化症(ALS)を患う人物へのインタビューを通じた映像作品や、VR睡眠についての思索で構成される。タイトルにある「CONATUS(コナトゥス)」は、「生存しつづける努力・生きる意思」という意味を持ち、本展で展開されるドキュメンタリーや映像作品の通奏低音を示す。
今回の制作にあたって伊藤は、カトリーヌ・マラブーの「可塑性」に着目しながら、別の在り方がありえたかもしれない主体の可能性に目を向けており、人間や映像、そして近くなど様々な存在に潜む「コナトゥス」に想像をめぐらせている。
会期中、そうして制作された映像作品はVRを通じて上映され、鑑賞者は会場に設置されたベッドに横たわり、VRのヘッドセットを装着することで作品を体験できる(VR体験は予約可、詳細はNEORT++のウェブサイトへ)。