EXHIBITIONS

特別展 「川瀬巴水 旅と郷愁の風景」

2023.04.11 - 06.11

川瀬巴水《星月夜(宮嶋)》旅みやげ第三集1928(昭和3)年 渡邊木版美術画舗蔵

川瀬巴水《雪の宮島》旅みやげ第三集1928(昭和3)年 渡邊木版美術画舗蔵

川瀬巴水《上州法師温泉》1933(昭和8)年12月 渡邊木版美術画舗蔵

 広島県立美術館で、特別展 「川瀬巴水 旅と郷愁の風景」が開催される。

 川瀬は1883年東京都生まれ。木版画家として大正から昭和にかけて活躍した。急速な近代化により変貌していく時代のなかで、生涯にわたり旅で見つけた風景を、季節や天候、時の移ろいとともに描き出し 「旅情詩人」と称された。

 その川瀬の制作を支えたのは、版元の渡邊庄三郎。二人は浮世絵のシステムが衰退しつつあったなかで、職人との協働や高度な伝統技術を使いながら、新しい色彩感覚や表現を取り入れて 「新版画」制作に励んだ。

 本展は、代表的な連作を中心に初期から晩年までの作品約180点で構成されており、川瀬巴水の画業とその魅力を一堂に紹介するものとなっている。